「政府は米に責任をもて」/消費者・農家ら200人が農水省前で抗議
全国的に続いている米不足の問題で、消費者や農家らが9月10日、農林水産省前で「政府はコメに責任をもて」と抗議の声を上げました。主催者(新日本婦人の会・農民運動連合会)発表で200人超が参加。両団体は抗議行動前の院内集会で、政府備蓄米の放出や中小規模農家の支援の必要性を訴え、坂本哲志農林大臣宛ての緊急要請を同省担当者に手渡しました。
自身も稲作農家である農民連の長谷川敏郎会長は、院内集会で米不足の原因について、昨年の米の生産量が見込みを下回る一方、今年のコメ需要が想定よりも増えて6月時点でコメ不足の深刻化が予想できたにもかかわらず、政府が何も対応しなかったのは「無責任だ」と批判しました。さらに、米の減産政策を続けながら新米を当てにする政府の姿勢にも、「来年の米を先食いしているだけ。抜本的に農政を変えないといけない」と訴えました。
農民連は①政府に備蓄米を放出し、フードバンクや子ども食堂への無償提供、②生活が困難な国民への食料支援制度の創設、③不測の事態に備えた十分な米の備蓄、④農家が安心して米を生産でき、政府が主食の米を国民に安定供給する──政策の実現を求めています。



【写真】(上)農水省に緊急要請書を手渡す長谷川農民連会長、米山新婦人会長、(中央)「政府は米に責任をもて」と農水省前で訴える消費者や農家ら、(下)しゃもじと米俵で「米を守れ」とアピールする農民連