「核廃絶の被爆者証言、引き継いで」/憲法大集会で被団協の田中熙巳さんが訴え
憲法記念日の5月3日、東京・江東区の東京臨海広域防災公園で「憲法大集会」が開催され、主催者発表で3万8000人が参加しました。主催は「平和といのちと人権を!5・3憲法集会実行委員会」。
冒頭、主催者あいさつに立った市民運動家の菱山南帆子さんは、ウクライナやガザへの侵略が続く中で、「排外主義と分断が吹き荒れ、世界的な戦争の危機が進行しています」と警鐘を鳴らしました。そのうえで、「今こそ憲法に守られ、平和憲法を活かそうとたたかってきた私たちが、この世界的危機のただ中に打って出ようではありませんか」と呼びかけました。
スピーチでは、昨年ノーベル平和賞を受賞した日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の代表委員の田中熙巳さんが登壇。「被爆者の仲間の多くが80歳を超えました。『核兵器は絶対に使ってはいけない』『非人道的な兵器だ』と訴えてきた私たちの証言を、これからは皆さんが担ってください。私たちの80年に及ぶ努力をぜひ引き継ぎ、日本中、そして世界中に広げてほしい」と力を込めました。
政治経済評論家の古賀茂明さんは、トランプ政権への不信感から米国と距離を取る国が増えていることに触れ、「日本だけがいまだに米国にしがみつこうとしている。ここが大きな分かれ道であり、政治を変えるチャンスだ」と指摘。さらに、「昨年の衆議院選挙で自民・公明両党を少数与党に追い込んだ。この流れを(7月の)参議院選挙で終わらせず、衆議院も解散すべきだ。そのためには(野党が)躊躇せずに(内閣)不信任案を提出すべきだ」と訴えました。







※ステージの登壇写真は左上から、「菱山南帆子さんは、総がかり実行委の新しい署名も提起しました」「個人の尊重と憲法があってこそ、平和がつくられると語る中央大学名誉教授の植野妙実子さん」「被爆者証言の引き継ぎを呼びかける被団協代表委員の田中熙巳さん」「米国追従の自公政治との決別を訴えた経済評論家の古賀茂明さん」。