「『安保3文書』の閣議決定の撤回求める声明」を発表
日本機関紙協会は1月18日、「『安保3文書』の閣議決定の撤回求める声明」を発表しました(以下声明文)。
「安保3文書」の閣議決定の撤回求める声明
岸田政権は昨年12月、「国家安全保障戦略」、「国家防衛戦略」、「防衛力整備計画」の日本の安全保障に関わる3つの文書(以下「安保3文書」)の閣議決定を強行しました。日本機関紙協会は、「安保3文書」の閣議決定に抗議し、撤回を強く求めるとともに、その危険性を広く国民に知らせるための宣伝活動に全力を挙げることを会員・運動団体に呼びかけます。
「安保3文書」は、歴代の自民党政府でさえ「堅持する」としてきた国家防衛の基本的な方針である「専守防衛」を投げ捨て、アメリカとともに他国を先制攻撃できる「戦争する国」へと大転換させるものです。国民一人ひとりの命にかかわる重大な決定を国会で審議することなく、閣議だけで決めるという暴挙は、主権者である我々国民を無視するもので許されません。断固として抗議し、撤回を求めます。
「安保3文書」には「反撃能力を保有する」ことが明記されています。集団的自衛権の行使を可能とする安保法制の下では、日本が攻撃を受けていなくとも、アメリカへの攻撃の「着手」があったと判断されたら、「存立危機事態」と認定して、他国を攻撃できることになっています。これは、アメリカがひとたびアジアで軍事衝突に至れば、日本はアメリカの戦争に参戦し、相手国を攻撃した日本が真っ先に反撃の対象となってしまうということです。
「反撃能力の保有」のため岸田政権は、トマホークミサイルの大量購入をはじめ、長射程ミサイル等の大量開発・配備計画をおしすすめようとしています。長射程ミサイル等の武力を配備することは、憲法9条に明白に違反するものであり、「他国を攻撃するような、攻撃的な脅威を与えるような兵器を持っているということは、憲法の趣旨とするところではない」(1959年3月19日、伊能繁次郎防衛庁長官)とする、これまで政府が維持してきた「専守防衛」方針からも逸脱しています。
「安保3文書」では、こうした防衛力整備のため、今後5年間で43兆円程度を支出することを決定しました。これは、過去5年間に支出された防衛関係予算の1・6倍に当たります。この財源として岸田政権は、復興特別所得税の半分を、さらには医療関係の「未使用分」などを流用しようとしています。今後、社会保障関係費の削減や消費増税も懸念されます。
日本機関紙協会は、憲法の理念と国民生活を根底から破壊する「安保3文書」の閣議決定撤回を強く求め、「軍事費ではなく国民生活に関わる予算の充実を」、「戦争の準備ではなく、外交を含めた平和の準備を」の世論を広げるため、全国の様々な団体が発行する機関紙やSNSを活用した宣伝の取り組みを一層強めることを呼びかけます。
2023年1月18日
日本機関紙協会

