「現行の健康保険証を残して」/都内で2300人が集会・デモで訴え

 現行の健康保険証の存続を求める集会が11月7日に東京・日比谷野外音楽堂で開かれ、参加した2300人が「マイナ保険証への一本化反対」「保険証交付を存続せよ」と訴えました。主催は、労働組合や民主団体でつくるマイナンバー制度反対連絡会。

 健康保険証をめぐって、政府は12月2日から新規発行を停止し、マイナンバーカードへの保険証機能の紐付けを推進しています。一方、保険証機能を一体化したマイナ保険証の利用率は低迷を続けており、直近9月時点でも13・87%にとどまっています。

 主催した連絡会の石川敏明事務局長代理は、マイナンバーカードが銀行口座や運転免許証とも紐付けする動きに触れ、政府や財界が行政のデジタル化・医療DXを活用して国民の受診履歴や所得情報を把握し、所得に応じた医療の給付抑制・制限や増税強化などの狙いがあるとしたうえで、「国民が個人情報の一元管理を望んでいないのに、政府は個人情報の管理を着々と進めている」「保険証を残すことは、医療と社会保障を守ること、未来に安心を残すことだ」と述べ、最後まで反対を続けることを呼び掛けました。

最後まで保険証存続の活動を呼びかける連絡会・石川敏明さん
日比谷野音で行われた集会
集会後、参加者は銀座をデモ行進した
「保険証の廃止を撤回しろ」とコールする参加者たち