取材原稿
輪島出張朝市、仕事で元気もらえる
輪島バイパス沿いにあるショッピングセンター、「輪島ワイプラザ」。その中央通路で軒を連ねて営業を再開しているのが、出張輪島朝市です。地元の輪島港でとれた海藻や魚介類などを加工・販売する遠島商店の遠島孝子さんは「形はいびつでも海のもの、山のもの、新鮮な地元のものが食べられます。輪島の食材はおいしいですよ」と輪島の魅力をアピールします。
輪島朝市は昨年1月の能登半島地震による火災で、朝市通り一帯が焼失する被害がありました。遠島さんは「数年間は失業する」ことを覚悟していたと言いますが、有志が「応援する会」を設立。ワイプラザの協力もあって営業再開にこぎつけることがでました。遠島さんは「お客様と話しながら仕事ができると、元気がもらえる」と笑みをこぼします。
支援・応援があるからこそ「がんばれる」
現在、遠島さんは輪島以外にも、宮城や山梨、静岡などにも出張朝市で足を運ぶようになりました。全国からの支援について、「テレビで『がんばって』とよく言われます。がんばってはいるけど、一人ではがんばり切れません。それでも、ボランティアの方や朝市組合、取引している方からいろんな支援があります。いろんな支援、応援があるから『一つずつがんばろう』と勇気がわき上がります」と言います。
課題となっていることを聞くと、「輪島港の本格再開です。徐々に魚がとれるようになっていますが漁港が復活すれば、漁師も海女さんも生活が安定します。漁業につながった仕事が多いので、そこが一番の願いです」と言います。
輪島では昨年9月に大雨による河川の氾濫で大きな被害があり、サザエやもずくがとれる海底にも大量の土砂が埋まりました。遠島さんが生活する仮設住宅も浸水の被害に。実家のある上大沢町も「収穫したお米が水害でダメになりました」と話します。
その一方で「一つうれしいことがあります」と言い、「地震で隆起した場所で天然の岩のりがとれる場所があり、80歳過ぎのおばあちゃんたちが喜んで、岩のりを採っています。悲しいことばかりだけど、喜んで働いていますよ」と朗らかに語ります。

